現在の『みかわや』は、終戦の混乱の中で前社長の渡仲豊一郎が先代より三河屋を受け継ぎ、現在地に『フランス料理
みかわや』として再興したものである。横浜ニューグランドホテルの初代料理長のフランス人エスワイルは、「日本のフランス料理人」といわれ、料理の真髄を日本に伝えた。渡仲豊一郎は、エスワイルの料理の真髄である”技(わざ)と心”を直伝された数名の中の一人である。
いま、東京は全ての分野で世界一になったと言っても過言ではない。世界の超一級品が東京に集合している。経済は規模から「質」に変わりつつある。味覚の原点は「シンプルさ」の中にあり、楽しさはそのハーモニーが作り出す。余分なものはそぎ落とし、食する者と作る者とが、その一皿を通して「味の深淵でかよい合える時」、それは至上の喜びである。 |